ゴールデンアックス メガドライブ
タイトル ゴールデンアックス (Golden Axe)
機種 メガドライブ / GENESIS
発売日 MD:1989年12月23日 定価6,000円(セガ)
PCE:1990年3月16日 定価6,780円(日本テレネット)
販売元 セガ
ジャンル アクション
相場(投稿時) ソフトのみ:~500円未満、箱説付:1000~2000円
タグ 二人同時プレイ子供と遊べる良作
効果音 ブンブン コツコツ ドカッ!

ゴールデンアックス(メガドライブ版)

ゴールデンアックスは1989年にセガから発売された二人同時プレイが可能なメガドライブ用アクションゲームだ。

私はメガドライブ版のゴールデンアックスが大好きだ愛していると言ってもいい
今日はその理由について少し書きたいと思う。

※PCE CDROM2でも同タイトルが出ているが残念な出来なので割愛

メガドライブ版のパッケージ ※画像はSEGA公式サイトより

ゴールデンアックスがメガドライブで発売されたのは1989年12月23日。

時は年末商戦真っ盛りであったが、1989年当時のファミコンの発売タイトルは同年12月19日に「ファミスタ90」、12月22日には「悪魔城伝説」「双截龍Ⅱ The Revenge」など、良作タイトルは揃えども今一つ盛り上がりに欠けていた。

それもそのはず。1989年から1990年にかけてスーパーファミコンの発売が遅れに遅れる中※1、私は1989年4月に発売されたファンタシースター2をきっかけにメガドライバーとしての才能を徐々に開花させていくわけだが、この「ゴールデンアックス」の高い完成度(移植度)と同時プレイの楽しさが、メガドライブ魂を加速させた大きな要因になっている。

※1:スーパーファミコンは当初1989年7月に発売予定であったが結局発売されたのは1990年11月21日である

弟との同時プレイで盛り上がる「ゴールデンアックス」

発売当時は中学生だった私は、弟と一緒に数えきれないくらいこの「ゴールデンアックス」をプレイした

あの頃は家に帰り兄弟二人が揃うと、

「二人同時プレイのゲームを一緒に1週クリア」

するのが習慣?となっていた。

この習慣は一台しかないテレビとゲーム機で、私たち双子が穏便にゲームをプレイするために生まれた暗黙のルールである。ゲームが原因で数え切れないほどの喧嘩をしてきた私たちにとって、『先に帰った方(=テレビとゲームを占領している側)』が『後に帰ってきた方』へ「一緒にプレイしよう」と二人同時プレイに誘うというのは共存のために生まれた知恵なのだ。

このゴールデンアックスは、「二人同時プレイゲーム」ローテーションの筆頭であった※2
最初は二人で一緒にクリアするゲームを選択するのは、対戦ゲームが始まるとお互いヒートアップしていくケースも少なくないからだ。

※2:双子の兄弟だった私達にとって、仲良く?二人同時プレイできるゲームの価値はとても大きなものだった。この当時の同時プレイゲームは、ファミコンでは「アイスクライマー」「デビルワールド」「バルーンファイト」「マリオブラザーズ」「ダブルドラゴンの2Pモード」、メガドライブでは「フォゴットンワールド」「ゴールデンアックス」などが定番であった。

 ゴールデンアックスの内容

ゴールデンアックスは、全6ステージにわたるベルトアクションゲームだ。
3人の主人公の中から操作するキャラを選んで、ラス・ボス、デス=アダーを倒すのがこのゲームの目的である。

http://vc.sega.jp/vc_axe/

選択できる主人公は魔人デス=アダーによって肉親の命を奪われた3人。

バーバリアンのアックス=バトラーアマゾネスのティリス=フレィアードワーフのギリウス=サンダーヘッドは、力を合わせて魔人討伐の旅に出る。

世界観は剣と魔法の王道ファンタジーだが、剣1本だけを携えたムキムキな男(ほぼ全裸)お尻が半分見えた状態で飛び蹴りを繰り出す女性(半裸)が活躍する画面中にはジャパンな雰囲気は微塵もなく、コナン・ザ・グレートよろしく洋風ファンタジーのそれである。

ゲーム中の操作は「魔法(A)・攻撃(B)・ジャンプ(C)」と3ボタンによるシンプルなアクション

ゴールデンアックスにつかみ技などはなく、基本的に全部武器による打撃攻撃だ。

ジャンプ攻撃、敵との距離によって3段攻撃か、5段攻撃(ブンブン コツコツ ドカッ!)、攻撃・ジャンプ同時押しによる必殺攻撃が使えるが、一番多用するのはダッシュ攻撃(→→B)である。確実にダウンが奪える上にリーチが長いため敵から反撃を受ける事が少ない。

敵の逃げ場が無い画面の上or下ラインで、ダッシュ攻撃で倒れた敵をハイジャンプ下突き(→→C後B)で突き刺すのは、このゲームの基本となる技である。

さて、選択できる3人の主人公にはムキムキ男、半裸女性の他、緑のおっさん(Not 半裸)も登場する。

ヒゲ面で大きな斧を扱うドワーフの彼こそ、このゲームでもっとも使いやすいキャラ、ギリウス・サンダーヘッドことギリウスじいさん、このゲームにおける私の相棒である。一見主人公然としたムキムキ男のアックス=バトラーは攻撃も魔法も中途半端な上、利用頻度の高いダッシュ攻撃(体当たり)の射程距離が最も短いという一番使えないキャラなのだ(私主観)。

テンポのいい攻撃と効果音

さて、私にとってゴールデンアックスといえば

「ブンブン コツコツ ドカッ!」だ。

これを読んだゴールデンアックサーの方々は、すぐにピンと来た事だろう。

実はコレ、攻撃するときの効果音なのだ。

「ブンブン」で2回攻撃した後、「コツコツ」と武器の柄で敵を2回殴り、最後に「ドカッ!」で敵を蹴り飛ばす。

この操作と効果音が大変心地よく、主人公(私的には主にギリウスじいさん)がこの5連コンボを決めるのがゴールデンアックスの醍醐味だったと言っても過言ではない。

ティリスバージョンではあるが、「ブンブン コツコツ ドガッ!」を決める瞬間の動画である(17分47秒~)


「ブンブン コツコツ ドガッ!」

敵を近接武器で直接殴り、斬り倒すというある種残酷な表現の中で「コツコツ」と響くこの音こそが、この世界観にどこか憎めないユーモラスな印象を与えているように思えてならない

そんな「ブンブン コツコツ ドカッ!」攻撃であるが、……うん、実戦派ゴールデンアックサーの皆さんが言いたいこともわかる。

「ブンブン」もしくは「コツコツ」で止めて必殺攻撃、もしくはハイジャンプ下突き。メガドライブ版は敵と一定距離でずっとブンブン攻撃をし続ける「ブンブンハメ」もあるよね?

わかる、わかるよ。そんな事はとっくに解ってる。
しかし、誰がなんと言おうとゴールデンアックスといえば

「ブンブン コツコツ ドカッ!」

最後は敵を蹴り上げてナンボ。ギリウスじいさんの短い脚が、「く」の字に曲がったまま敵を蹴飛ばすあの一撃こそ、ゴールデンアックスにおける【至高のフィニッシュブロー】であると私は確信している。

ちなみに「ブンブン コツコツ ドカッ!」は主人公たちの専売特許ではなく、敵のスケルトンも使ってくる。
その場合、主人公たちが使うコンボよりテンポが更に早く、

「ブンブン カツカツ ガッ!」(スケルトン版)

スケルトンに剣で切られ、盾で小突かれ、最後に蹴り飛ばされる。

体力ゲージの削られ方もハンパない。主人公達にとっても【痛恨のフィニッシュブロー】なのである。

ティリス=フレアーのビキニ衣装

ゴールデンアックスについて記載する中で、もう一つ、語らなければならないことがある。

ゴールデンアックスのヒロイン、ティリス=フレアー※画像はSEGA公式サイトより

ティリス=フレアーの衣装である。

水着のような白いビキニに赤いフチ取りの入った衣装。後ろを向くと、

ティリス=フレアーの凛々しき後ろ姿(お尻)

ワァォ♪

多くは語るまい。ただの白ビキニではなく、かといって赤のヒラヒラでもない。

白ビキニに赤フチ、そして真っ赤なブーツ。もう最高です。

彼女がショートソード片手に敵陣に飛び込み、

「ブンブン コツコツ ドカッ!」

と敵をバタバタ斬り倒す姿にこれほど似合う衣装は他にないと確信している。(本音:お尻丸見えうれしいです)

ちなみにゴールデンアックスはメガドライブで続編となるゴールデンアックス2、ゴールデンアックス3が発売されているが、ティリスの白ビキニに赤フチの衣装を着ているのは本作「ゴールデンアックス」だけである。

子供にも大ウケの「ゴールデンアックス」

ちなみに我が家で子供に大好評だったレトロゲームの一つが、このゴールデンアックスである

村人が逃げてくるシーンで緑のおっさんも一緒に逃げると毎回爆笑。

「ブンブンコツコツ…(少し間を空ける)…ドカッ!」

技のタイミングでつぶやくと何故か大ウケ

割と簡単な操作なので、子供と一緒に2人同時プレイをしても楽しい。たまに子供に攻撃されたりして爆笑。

件の「ブンブン コツコツ ドカッ!」の他にも、攻撃が当たると腕組みして笑うデブ(登場するドアの上にも「DEB」)や、シーフが登場する焚火のシーンでの肉の取り合い(緑シーフは体力回復アイテム「マンガ肉」を落とす)、「斬る」よりも「落として倒す」が常套手段のバトル、下突きハメを知らないとキツ過ぎる最終ボス、そしてキャラ紹介が入るお茶目なエンディングと、子供ウケする要素を挙げると枚挙に暇がない。

最近では子供との二人同時プレイでもエンディングに辿り着けるようになった

このエンディング(メガドライブ版)もまたユーモラスであり、みなさんがこのゲームをプレイする機会があれば是非見てほしいものである。